有限会社やまぶきインタビュー

代表取締役 渋川真二郎 氏

――御社の事業についてお教えください。

 弊社は食料品の製造販売を行っております。例えば、「きゃらぶき」という惣菜を製造しております。「きゃらぶき」とはふきを醤油で佃煮風に煮たものでして、これは全国トップクラスの出荷量と認識しております。会社名のやまぶきも、ふきが由来です。
 製品の多くは業務用です。旅館の料理や市販のお弁当のおかずに使われています。主役のおかずではないですが、おいしい名脇役となるものをつくり続けたいと思っています。
 ふきの他にもさまざまな商品があり、最近では会津の郷土料理の、「うど」と「にしん」の煮物も人気です。また、スイーツなど新しい商品の開発も積極的に行っています。

――業務を行う上で気をつけているところあればお教えください。

 業務に行ううえで一番気をつけているのは衛生管理です。国内外を問わず発生する食の安全を脅かす事件や事故の発生によって、消費者の食品安全に関する危機意識は高まっていると思っております。食料品を製造する企業として衛生管理に関する取組みの遵守が今まで以上に求められていると思っております。
 基本的なことですが従業員の衛生管理として、工場出入り時の手洗いや服装チェックを意識するよう指導しております。これは操業当時から継続して行っており、従業員も意識しながら行っております。
 消費者に安全で安心して食べてもらえる製品を製造することは、非常に大切なことです。異物混入があったりしては、製品の信用とともに、製造した企業の信用を落とすことになります。食品の安全性を確保するためには、経営トップをはじめ全従業員の意識が必要であると考えております。

――新商品の開発について教えてください。

 弊社では常に新しい商品が提供できないか、模索しております。そのような状況の中、従業員の1人がスイーツ開発に詳しかったこともあり、地元の野菜を活用したスイーツ開発を始めました。実際に試作品を作ってみると、イメージとかけ離れた物ばかり出来てしまい、うまくいきませんでした。
 試行錯誤し、1年。「ふわふわ」が完成しました。
 ふわふわはシフォンケーキサンドです。会津産の野菜や果物を練り込んだ生地にたっぷりの生クリームを挟んであります。かぼちゃやブルーベリー、紅茶などバリエーションも豊富です。会津産米粉をプラスすることで、ふわふわですが、もちもちの食感を表現することができました。
 お客様からはついつい食べ過ぎちゃうと言われ、野菜嫌いなお子さんも食されるということで、好評をいただいております。
 スイーツでも、惣菜でも、会津の味を全国に発信していきたいと思います。

企業基本データ
・社名:有限会社やまぶき
・本社所在地:大沼郡会津美里町字宮里77
・企業所在地:大沼郡会津美里町字宮里77
・電話:0242-54-5550
・業種:惣菜製造業、生菓子製造業
・操業年月日:平成8年2月